★ ミシン場
ここ暫くの間、手織物のジャケットの下貼りに専念していました。
来る日も来る日もテープ芯貼りばかりです。
それも今日でやっと終わり明日から、縫製に掛かっていきます。
今日まで、私が担当していた内のひとつですが、袖の下貼りを順序よく説明します。

 パターンに合わせて袖山の形を厚紙に移し替えました。
 生地が楊柳なので両端を延ばして大きさをキープします。


 延ばした生地が動かないように文鎮で固定します。
 更に厚紙(ゲージ)も、生地も動かないように
 バキュームをONにしてアイロン台に吸い付けています。

 袖山に15mm巾の滑脱防止テープを貼っていきます。
 ゆっくりゆっくり完全にくっつくようにアイロンを
 移動させます。

 貼り終わったら、合い印を付けます。
 この印と見頃についている印を合わせて
 袖付けをします。

 印がついたら、でこぼこしたところを
 綺麗にハサミでカットします。
 ここを綺麗にしておかないと袖が綺麗につきません

 次は脇線にテープを貼る準備をします。
 楊柳の凹凸を平らに延ばして貼り安くします。

 このように脇線に滑脱テープ芯を貼ります。
 このテープは、滑脱防止つまり縫ったところがスリップしないように
 防止するわけです。

 張り終わったら、凸凹を綺麗に切りそろえます。
 あとでオーバーロックをかけるためです。
 ロックで切り落とせば良いのですが切っておいた方が
 ロックが綺麗にかかることになります。
少しでも手間を惜しんではなりません

 袖口にもテープを貼ります。
 指図が「30cmに延ばす」なので
 寸法通り固定して張ります。

 これで、滑脱防止テープ芯貼りは一旦終了です。

 袖口のヘムを織り上げます。
 文鎮をおいて真っ直ぐになるように置きます。

 3cmのところに厚紙を置きます。
 動かないように重い文鎮で固定します。

 袖の下に薄いゴースが敷いてあるので
 ゴースを持ち上げると自然にヘムをおることが出来ます。
 蒸気アイロンでゴースごと押さえます。

 こんな感じです。

 折り上げたら次の準備をしておきます。
 厚紙と文鎮の間を3cmにセットします。

 文鎮をセットしたら、厚紙を取り
 ヘム上げは、完了です。
袖の下貼りは、これで終わりですが
時間があれば周囲にオーバーロックをかけておくと組み立て工程に
費やす時間が少しでも短縮できます。
★ 裁断場
カルダンの次の仕事がやっと入りました。
カルダンは、裁断をする前に1着試作見本を縫い上げて検査を受けないと駄目です。
その為の準備を大急ぎでしないといけません
今日は、パターンを作りました。
用尺出しも済ませました。
明日、主生地が入る予定なので、主生地の裁断も見本分のみですが出来ます。
いよいよ、忙しくなってきました。
★ 試験縫い
夕食後、手織り生地の楊柳ジャケットを1着縫ってみました。
現物縫製の前に、私自身がしっかり覚えておかないと駄目だからです。
細かいチェックポイントを鬼姫に教えて貰って、おおよその見当を付けました。